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世界を魅了するコーヒー、Gesha Villageのすべて


▼目次

Story:Gesha Villageの始まり

The Village:育てられている品種

Traceability:エリアによる味わいの多様性

Taste & Flavor:厳密なランク付け

Sustainability:エチオピア文化との共生

 
コーヒー好きなら、一度は耳にしたことがあるかもしれない「Gesha」という名前。

その特別な品種の故郷は、エチオピアの奥地、ジャングルに囲まれた静かな山あいにあります。

未舗装の道を何時間も進んだ先に現れるのは、世界中のバリスタたちが憧れる“聖地“のような場所 ー Gesha Village。

本記事では、その誕生の物語から品種の特徴、持続可能な取り組みに至るまで、Gesha Villageの魅力を多角的にご紹介します。
 

Story: Gesha Villageの始まり


Gesha Village農園
Gesha Villageの農園 (出典:Gesha Villageの公式サイトより)
アメリカ生まれのアダム氏とエチオピア生まれのレイチェル夫人は、2007年にエチオピアの素晴らしいコーヒーについてのドキュメンタリーを制作するためにエチオピアを訪れました。

映画制作をきっかけとして、国、人々、そしてコーヒー産業に対する愛着が育まれていく中で、Geisha種への情熱で知られるコーヒー教育者、ウィレム・ブート氏に出会いました。

ウィレム氏から品質重視のコーヒー栽培と評価の基本を教わると、彼らはすぐにエチオピアに戻り、Geshaを栽培するコーヒーベンチャーを立ち上げるのに適した土地を探しました。

標高が高く、十分な降雨量があり、気候が温暖で、優れた品質のコーヒーを生産するのに必要なその他の重要な自然要素を備えた完璧な場所を、何カ月も探したのです。

そしてついにベンチ・マジ地方で見つけた手つかずのジャングルは、夢のコーヒー農園を一から作り上げるまたとない機会を彼らに与えてくれました。

それはGori Geshaという品種の発祥地であり、1930年代にパナマのGeishaが発見された場所でもあるGori Geshaの森の近くだったのです。

 

The VILLAGE: 育てられている品種


コーヒー苗木
コーヒーの苗木 (出典:公式のInstagramより)
アダム氏とレイチェル夫人は、Gori Geshaの森から野生のGeshaの苗木の種を収穫し、その貴重な苗木を手に月日を惜しまず、人里離れたこの土地を世界最高のコーヒーを生産できるコーヒー農園に変えていきました。

西エチオピアは歴史的に世界のスペシャルティコーヒー市場から切り離されていましたが、今や世界クラスのコーヒーがこの品種の発祥地から目と鼻の先で手に入るようになったのです。

Gesha Villageでは、この場所で採れた2種のGesha種と1種の在来種を栽培しています。

Gesha1931のコーヒーチェリー
Gesha1931のコーヒーチェリー (出典:Gesha Villageの公式サイトより)
Gesha1931:パナマのGeishaによく似た多様な森林の個体群から作られた品種。植物の形態、豆の形と大きさ、そしてカップのプロフィールを参考にしています。

Gori Geshaのコーヒーチェリー
Gori Geshaのコーヒーチェリー (出典:Gesha Villageの公式サイトより)
Gori Gesha:2011年に最初の種子が収穫されました。選抜元になった在来種は、Gori Geshaの森の中の遺伝的多様性を現しています。

Illubaborのコーヒーチェリー
Illubaborのコーヒーチェリー (出典:Gesha Villageの公式サイトより)
Illubabor:1974年にイルバボール・コーヒーの森を探検して選抜された耐病性の品種です。

 

Traceability: エリアによる味わいの多様性


Gesha Villageのサブファーム
Gesha Villageのサブファーム (出典:Gesha Villageの公式サイトより)
アダム氏とレイチェル夫人は、Gesha Villageを8つのサブファーム(ブロックと呼ぶ)に分け、そこで3品種の生産量を追跡するとともに、プロセスや発酵のさまざまなアプローチを試しています。

各ブロックから収穫されたチェリーには原産地を示すタグが付けられ、自社開発した追跡システムによって、工場から輸出までの全行程を追跡できるように整備されています。

農園では、マネージャーがピッカー(収穫者)を管理し、特定のエリアの責任を明確にすることで、作業の効率を高めています。他の農園ではトレーサビリティが難しい場合が多いですが、この農園ではロット(区画)ごとに担当者を割り当てることで、明確な管理を実現しています。

また、乾燥や加工の過程でもトレーサビリティが重要であり、天候によって処理方法を柔軟に変更することができると述べています。

Geisha Villageでは、自然環境やマイクロクライメートが品質に大きな影響を与え、テロワールが重要な要素となっていることを非常に強く意識しています。よって農園は自然の恵みを尊重し、可能な限り土地本来の味を生かしたコーヒー作りを目指しています。

各ブロックについての説明
各ブロックについての説明 (参考元:Gesha Villageの公式サイトより)

 

Taste & Flavor: 厳密なランク付け


農園では実験的な精製方法も試みてはいるものの、基本的には自然の風味を重視し、伝統的なナチュラルやウォッシュトプロセスの品質向上に力を入れているそうです。

また、コーヒーの生産は自然環境に依存するため、毎年同じ品質を保証することは難しく、それが自然の魅力でもあるとレイチェル夫人は述べています。

◆オークションロットについて

Gesha Village Auction
Gesha Villageのオークションサイト (出典:Gesha Villageのオークションサイトより)
2017年Gesha Villageはアフリカ史上初のプライベートコーヒーオークションを開催しました。

初開催にて大成功をおさめたことにより、オークションは毎年5月頃に行われる恒例のイベントとなり、世界中のコーヒーロースターや愛好家にGesha Village農園が生産する世界最高峰のコーヒーを味わって購入する機会を提供しています。

Gesha Villageで収穫されたコーヒーから特に最高水準のものを決める必要があるため、オークションに出すコーヒーを集めるのに厳格なプロセスがあります。厳選されたロットから90〜120キロを確保し、これらのコーヒーを世界のトップカッパーと世界中のパートナーと3ヶ月もかけて評価します。


◆オークション外のロットについて

Gesha Villageでは栽培からプロセスの全てにおいて、妥協のない品質を追求しています。オークションに選出されなかったものでも、Gesha Villageのコーヒーは、非常にフローラルでフルーティであり、下記3つのラベルに分類され、提供されています。

・RARITIES

Gesha Villageの全農園生産量の10%を占めるこれらの極上コーヒーは、複雑なフレーバーに溢れ、超希少です。RARITIESは、Gesha Villageがオークションロット以外で生産する最高級のコーヒーで、国際的に競争するバリスタたちのコンペティションに頻繁に選ばれています。
弊社が定期的にカッピングを開催しているのはこちらのグレードです。


・GROWERS RESERVE

生産量の15%を占めるこれらの特別なマイクロ・ロットは、優れた風味特性と優れたカップ品質を示し、SCAの採点基準において100点満点で88点以上を獲得しています。


・SINGLE-TERROIR

これらのロットはGecha Villageの単一のエリアで生産されたものです。シングル・テロワールの各ロットは、農園ブロック名、品種、加工日などのトレーサビリティー情報を提供しています。


 

Sustainability: エチオピア文化との共生


Gesha Villageの農園写真
Gesha Villageの農園写真 (出典:Gesha Villageの公式サイトより)

◆森林農法と森林の再生

Gesha Villageはコーヒーを栽培する環境を保全することに責任を持ち、可能な限り環境への影響を抑えるよう努めています。

彼らのAgroforestry(森林農法)は、農園の経営と土地本来の環境とのバランスを追求するもので、環境に敬意を払いながら、優れた品質のコーヒーを生産しています。

Gesha Villageの建設当時は土地の約25%が伐採されていました。彼らはこの環境で最も機能する在来種の木でテロワール(自然環境)を再生することへ特別に気を遣いました。

森林農法の専門家からアドバイスを受け、環境調査を実施し、1ヘクタールあたり2,000本という適度な密度で植樹をしました。

その結果、3万本以上の在来種のシェードツリー(コーヒーの木を直射日光から守る役割の木)と組み合わせることで、生物多様性の適切なバランスを実現し、コーヒーのための持続可能な生態系を作り上げました。

水の処理設備
水の処理設備 (出典:Gesha Villageの公式サイトより)

◆水資源

水使用への慎重なアプローチ水を貴重な資源と考え、責任ある方法で水を使用するための加工方法を採用しています。

ウォッシュトプロセスでは、河川からの水をできるだけ使用しないよう、最新のエコパルパー(果肉除去装置)とデミューシレージャー(粘液質除去装置)を使用しています。

また、再循環システムを使用することで、環境保護に貢献するとともに、排水をろ過するための大規模な天然処理の方法も使用しています。

◆素材の再利用

彼らは材料の再利用とリサイクルも優先しています。ウォッシュトプロセスのコーヒーから出る果肉はすべて堆肥化しています。2018年には、ナチュラルプロセス用の新しいパルパーを導入し、乾燥させたコーヒーの果肉を持続可能な燃料として再利用できるようにしました。

毎年300トンの堆肥を処理する大規模な堆肥化プログラムを開始し、コーヒー廃棄物やその他の有機物を栄養豊富な肥料に変え、コーヒーの苗木の生育に活かしています

◆地域との共生

彼らのコーヒービジネスの目的は、単に利益を追求することではなく、高品質なコーヒーを生産し、土地や地域の人々を尊重しながらコミュニティと共に発展していくことにあります。

現地の人々と協力し、学校を設立することで若者が地元を離れずに済むようにし、持続可能な開発を実施しています。

Gesha Villageに開校した学校
Gesha Villageに開校した学校 (出典:Gesha Villageの公式サイトより)

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